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2025.4.14

未来の書道家達へ。一本でも良い筆を

書道は、単なる文字の記録ではなく、心を映し出す芸術です。その線の一本一本に、書き手の感情や息づかいが表れます。そして、その表現を支える重要な道具のひとつが「筆」です。

 

書道を学び始めた頃は、筆の違いなど気にならないかもしれません。しかし、経験を積むにつれ、筆の質が書に与える影響の大きさを実感するようになります。手にしっくりとなじみ、思い描く線を自由に表現できる筆に出会うと、書く楽しさが一層深まるのです。

 

特に近年、安価な大量生産の筆が主流となり、昔ながらの手作り筆が少なくなっています。しかし、一本でも良い筆を持つことで、筆づかいの感覚が養われ、作品の表現力が格段に向上します。毛の種類や長さ、腰の強さなどが絶妙に調整された筆は、墨の含みや線の変化を豊かにし、書き手の技術を引き出してくれるのです。

 

良い筆とは、必ずしも高価なものではなく、自分の手になじみ、思い通りに操れる筆のこと。まずは一本、自分に合う筆をじっくり選び、大切に育てながら書に向き合ってみてください。その一本が、書道の道を深く、豊かにしてくれることでしょう。

 

未来の書道家たちへ・・・

道具を大切にすることは、書を大切にすること。そして、それは自分の表現を大切にすることでもあります。一本の良い筆とともに、心を映す書の世界を楽しんでください。

 

 

奈良筆の通販・三省堂筆店 

筆作家・仲谷省三

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