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2025.2.17

馬尾筆(ばびつふで)について

奈良は吉野山の筆作家・仲谷です。奈良筆の通販を通じて全国の皆さまに手作り筆の良さをお伝えしたいと思っております。本日は馬尾筆について詳しくお話します。馬尾筆(ばびつふで)は、馬の尾の毛を使った筆のことです。毛筆の中でも比較的硬めの筆に分類され、シャープな線や力強い筆致を表現するのに適しています。以下に、特徴や用途について詳しく説明します。

 

特徴

弾力性が高い

馬の尾毛はコシが強く、跳ね返るような弾力があります。そのため、筆の動きに素直に反応し、力強い線を描きやすいです。

まとまりがよい

毛先が比較的まとまりやすいため、細かい線や鋭い筆致を表現しやすく、カスレの少ない線が引けます。

耐久性が高い

馬尾の毛は比較的丈夫で、長期間使用しても摩耗しにくい特性があります。

 

用途

書道(楷書・行書):楷書や行書のような、しっかりとした線を求められる書体に向いています。特に漢字を書く際に力強さを出すのに適しています。
篆刻(てんこく:)篆刻の下書きや、印材に墨書する際にも使用されることがあります。
水墨画・日本画:鋭い線を描くために使われることがあり、特に竹や枝のようなシャープな表現に向いています。

 

馬尾筆と他の筆の違い

羊毛筆(ようもうふで)と比較すると、羊毛筆は柔らかく吸墨性が高いため、線に表情が出やすいですが、馬尾筆はしっかりとした線を描きやすいです。
イタチ毛(鼬毛)や狸毛の筆と比べると、やや硬めでコシがあり、細い線をコントロールしやすいです。

 

お手入れ方法

使い終わったらしっかり水で洗い、形を整えて乾燥させることが大切です。
墨が固まらないよう、定期的に洗浄すると長持ちします。
直射日光を避け、風通しの良い場所で保管しましょう。

 

馬尾筆は、硬めの筆を好む方や、はっきりとした線を描きたい場合に適した筆です。特に楷書や篆刻の分野で愛用されています。

 

 

 

奈良筆の通販・三省堂筆店 

筆作家・仲谷省三

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